訪問看護師がすぐ辞めてしまう理由は?効果的な対策も紹介
2025.05.31
2025.05.31

「訪問看護師がすぐに辞めてしまうのはなぜ?」
「訪問看護師に長く働いてもらうためには、どうすればいい?」
訪問看護の現場は、看護師の存在がなくては成り立ちませんが、人材の定着に悩む医療機関も多いのではないでしょうか。
本記事では、訪問看護師がすぐに辞めてしまう主な理由から、定着率を高めるための効果的な対策までを詳しく解説します。
訪問看護師が長く働きたいと感じられる職場づくりを目指す医療機関は、ぜひ参考にしてください。
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訪問看護師は辞める人が多い?離職率を解説

訪問看護師の離職率は、他の看護職と比べて高いのか気になる方も多いのではないでしょうか。
神奈川県が発表した「令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査結果(訪問看護ステーション)」によると、訪問看護職員の離職率は16.7%でした。
一方、同調査における常勤看護職員全体の離職率は13.9%です。この結果から、訪問看護師は他の職場よりもやや離職率が高い傾向にあることが分かります。
参考:令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査結果(訪問看護ステーション)
参考:令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査 (病院)
訪問看護師がすぐ辞めてしまう9つの理由

訪問看護は、利用者さんの自宅を訪問し、一人ひとりに合ったケアを提供するやりがいのある仕事です。一方で、病院勤務とは違った悩みやプレッシャーから、現場を離れる看護師も多くいます。
なぜ、多くの訪問看護師が退職を選んでしまうのでしょうか?
ここからは、訪問看護師がすぐ辞めてしまう主な理由を9つご紹介します。
- オンコール当番の負担
- 一人で訪問する不安と責任
- 体力的なつらさ
- 収入面の不満
- 職場の人間関係
- 教育体制が不十分
- 病院勤務との違い
- 多職種連携の難しさ
- 利用者や家族との関係構築の難しさ
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
オンコール当番の負担
オンコール当番を負担に感じ、離職を選ぶ訪問看護師は少なくありません。
訪問看護では、夜間や休日などの勤務時間外に電話対応や緊急訪問を求められるオンコール当番の仕事があります。
しかし、オンコール当番は、精神的にも身体的にも大きな負担となります。
いつ呼び出されるか分からない状況に常に備えていなければならず、気が休まる時間が少ないのが実情です。
たとえ手当が支給されても、継続的な緊張感や生活への影響から、続けることに限界を感じてしまうケースもあるでしょう。
一人で訪問する不安と責任
訪問看護では、基本的には看護師が一人で利用者さんの自宅に訪問します。
病棟勤務であれば、何か分からないことや予期せぬトラブルが起きても、すぐに先輩や同僚に相談し、協力して対応できます。
しかし、訪問看護では自分一人で判断して対応しなければならないため、緊急時や判断が難しい状況が生じた際に不安を感じる看護師は少なくありません。
すべてを一人で背負う責任の重さにストレスを感じ、離職につながることもあります。
体力的なつらさ
体力的なつらさから、離職を選ぶ訪問看護師も多いです。
訪問看護では、利用者さんの状況によっては、リハビリや入浴介助など一人で多くの体力を要する場面があります。
さらに、1日のうちに複数の場所を訪問するため、移動にもかなりの体力が必要です。場所によっては、自動車だけでなく自転車での移動が求められることもあり、身体的な疲労もたまりやすいでしょう。
収入面の不満
収入面の不満も、訪問看護師が辞める理由のひとつに挙げられます。
訪問看護の仕事は、責任の重さに加えて体力的な負担も大きいです。しかし、労力に見合った収入が得られていないと感じると、「続けていけない」と感じてしまいます。
特にオンコール対応が必要な場合は、勤務時間外であっても常に気を張っていなければならず、心身ともに休まらない日々が続きます。にも関わらず、その負担に対する報酬が十分でないと今の働き方を続けるのは難しいと思うでしょう。
職場の人間関係
訪問看護の仕事でも、職場の人間関係が原因で離職に至るケースは多くあります。
一人で訪問する仕事なので、人間関係の影響は少ないと考える方もいるかもしれません。しかし、訪問看護ではスタッフ同士の連携や情報共有が必要な場面も多く、職場内の人間関係はとても大切です。
とくにスタッフの人数が少ない職場では、関係性が固定されやすく、相性が合わない人がいると逃げ場がなく感じてしまうこともあるでしょう。
教育体制が不十分
不十分な教育体制は、訪問看護師が退職を考えるきっかけになる大きな理由のひとつです。
たとえ病院での看護経験が豊富であっても、訪問看護が初めての場合は戸惑う場面が多いでしょう。
しかし、人が足りてない職場だと、本来であれば手厚いサポートが必要な時期に、十分な指導を受けられないまま早い段階での一人立ちを求められることは珍しくありません。
経験が浅いにも関わらず、すぐに単独対応を求められると、強い不安から離職につながることがあります。
病院勤務との違い
病院勤務との違いに戸惑い、離職を選択する看護師もいます。病院勤務と訪問看護では、仕事内容から勤務体制まで、多くの違いがあるからです。
例えば、病院には充実した医療設備が整っていますが、訪問看護では、限られた設備の中で利用者さんの状況に対応しなければなりません。
さらに、病院勤務で経験していた医療行為に加えて、訪問看護では日常生活のサポートなど、在宅ならではの業務も求められます。
そのため、病院勤務のほうが自分に合っていると感じ、再び病院へ戻る人も多くいます。
多職種連携の難しさ
多職種連携の難しさも、訪問看護を辞める原因のひとつです。
訪問看護では、リハビリ職や医師、ケアマネージャーなど多職種と連携しながら支援を行う場面が多くあります。
しかし、それぞれの立場や視点の違い・情報共有の不十分さ・お互いの業務への理解不足などが原因で、円滑なコミュニケーションが難しいと感じることもあります。
そうした多職種連携の難しさにストレスを感じ、訪問看護が合っていないかもしれないと悩むケースも少なくありません。
利用者や家族との関係構築の難しさ
利用者さんやご家族との関係構築に悩み、離職につながるケースもあります。
訪問看護は、自宅でケアを行うため、利用者さん本人やご家族と深く関わる仕事です。しかし、必ずしもスムーズに信頼関係が築けるわけではありません。
中には、対応が難しい利用者さんや要望の多いご家族もおり、時には柔軟な対応が求められます。
密接に関わるからこそ、関係がうまくいかないと精神的に消耗し、このまま続けていくのは難しいと感じてしまう看護師もいるでしょう。
訪問看護師の離職を防ぐ効果的な対策

訪問看護師がすぐ辞めてしまう課題に直面している医療機関では、どのような対策をしていけばよいのでしょうか。
訪問看護師の離職を防ぎ、長く働き続けてもらうためには、以下のような対策が効果的です。
- 労働環境を見直す
- スタッフ間のコミュニケーション強化
- 収入面の改善
- スキルアップの支援
- やりがいを感じられる職場環境づくり
- オンコール代行サービスの活用
ここからは、それぞれの対策を詳しく解説します。
労働環境を見直す
スタッフ一人ひとりの負担を軽減し、看護師が安心して働き続けられる職場をつくるには、労働環境の見直しが欠かせません。
たとえば、以下のような点の見直しが挙げられます。
- 残業や休日出勤を減らす仕組みづくり
- 担当業務の偏りをなくす調整
- 不要な業務の見直し
まずは現場の課題を明確にし、一つひとつ改善策を講じていくことが、看護師の定着率向上につながるでしょう。
スタッフ間のコミュニケーション強化
スタッフとのコミュニケーションを積極的にとることで、日々の悩みや不満に早く答えることができます。
訪問看護は一人での業務が多く、スタッフ同士が顔を合わせる機会が限られます。そのため、日常的なコミュニケーションが不足しがちな傾向です。職場によっては、訪問先から直帰することもあり、なかなか会わないスタッフもいるでしょう。
しかし、そのような環境では、スタッフの不安や不満に気付く機会が少なく、気付かないうちに離職につながってしまうこともあります。
だからこそ、日頃から意識的に声をかけたり、ミーティングや情報共有の場を設けたりして、信頼関係を築くことが大切です。スタッフ同士が安心して話し合える関係性を築くことで、風通しのよい職場づくりにつながります。
収入面の改善
収入面は、訪問看護師に限らず、スタッフが長く働くための大切な要因です。
大変な仕事であっても、労力に見合った収入が得られれば、働くモチベーションを維持しやすくなります。
そのため、収入面や待遇面の改善をすることは、看護師の離職を防ぐのに効果的な対策でしょう。
教育体制の整備
新人の訪問看護師が早期に離職するのを防ぐためには、教育体制の整備が不可欠です。
メンター制度の導入やサポート体制の強化など、経験の浅い看護師が安心して働ける環境を整えていきましょう。これにより、不安を抱えずに業務に慣れることができます。
また、中堅やベテラン看護師のスキルアップのために、研修や資格取得の支援を行うのもおすすめです。
教育体制の充実は、看護師一人ひとりの成長を支えるだけでなく、チーム全体の質の向上にもつながる大切な取り組みです。
オンコール代行サービスの活用
夜間や休日のオンコール担当は、訪問看護師が離職を考える大きな理由のひとつです。この現状を改善するために、オンコール代行サービスの活用は有効な対策となります。
オンコール代行サービスを利用することで、スタッフの精神的・身体的な負担を大幅に軽減できます。
また、プライベートの時間を確保しやすくなるため、結果として訪問看護師の定着率向上に大きく貢献するでしょう。
訪問看護師がすぐに辞めない職場環境づくりを目指して

質の高い訪問看護サービスを継続して提供するためには、看護師が安心して長く働ける職場環境づくりが欠かせません。
訪問看護師が早期に離職してしまう背景には、病院勤務とは異なる業務の負担やプレッシャーがあります。
だからこそ、スタッフ一人ひとりが働きやすいと感じられる職場づくりを進めていくことが定着率の向上につながり、よりよいサービスの提供にもつながるでしょう。
ファストドクターでは、夜間休日の往診を解消するために、現場を知る往診医やスタッフが往診・オンコールをワンストップで代行します。低コストかつ低リスクで24時間体制を貴院とともに作り上げ、切れ目のない医療の提供が可能となります。
提携医療機関数は641機関を突破しており、委託患者数は93,700人以上、5都市6医師会と契約を結んでいます。多くの医療機関で導入されている実績があり、提携後、離職率や働き方の改善を実感していただいております。
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