レセプトの査定と返戻の違いは?個別指導を防ぐための対策も併せて解説!
2026.01.28
2026.01.29
「レセプト業務の個別指導を防ぐための対策は?」「レセプト業務で査定・返戻が発生する主な原因が知りたい」
このような悩みをお持ちの医療機関も多いのではないでしょうか?
レセプト業務において避けて通れないのが、「査定」や「返戻」といった請求調整です。
これらが頻発すると、診療報酬の減額だけでなく、個別指導の対象として注視されるリスクも高まります。
しかし、「査定」と「返戻」の違いや、なぜ発生するのかを正確に理解しているクリニックは多くありません。
本記事では、レセプトにおける査定・払戻の仕組みと主な原因を整理し、個別指導につながる理由を解説します。
なお、クラウドクリニックは在宅・訪問診療をおこなう医療機関をサポートするアウトソージングサービスを提供しています。
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レセプトにおける「査定」と「返戻」とは

レセプト請求では、内容に問題がある場合「査定」や「返戻」といった調整が行われます。どちらも診療報酬が減額・修正される点は共通していますが、仕組みや意味合いは大きく異なります。
違いを正しく理解することで、返戻や個別指導のリスクを抑えることが可能です。
- レセプトの査定とは
- レセプトの返戻とは
それぞれの特徴と発生する背景を整理して見ていきましょう。
レセプトの査定とは
査定とは、提出したレセプト内容に対して審査機関が妥当性を判断し、一部または全部の点数を減額する処理です。
算定要件を満たしていない、もしくは根拠が不十分と判断された場合に行われます。
原則として請求自体は受理されるため、返却はされず減額後の金額が支払われます。
査定が継続的に発生すると、算定傾向が問題視されやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 処理方法 | 点数の一部または全部を減額 |
| レセプトの扱い | 返却されず支払処理される |
| 主な原因 | 算定要件不足・根拠不十分 |
レセプトの返戻とは
返戻とは、すでに支払われた診療報酬について、後日誤りが判明し返還を求められる処理です。
審査後の再確認や指摘により、請求自体が不適切だったと判断された場合に発生します。
金銭的な影響が大きく、事務負担や精神的負荷も高くなりがちです。
頻発すると医療機関を経営する上での財政面へも影響を与えてしまいます。
レセプトで査定・返戻が発生する主な原因

査定や返戻は、特別なミスだけでなく日常的な算定業務の中でも発生します。多くの場合、算定ルールや記載内容の小さなズレが積み重なって起こります。
ここでは、レセプトで査定・払戻が発生する主な原因を4つ紹介します。
- 算定要件の理解不足
- 病名と診療内容の不整合
- 摘要欄・コメント不足
- 算定回数・併算定ルールの誤り
原因を把握し、事前に潰すことが査定・返戻防止の基本です。
算定要件の理解不足
診療報酬は、それぞれ細かな算定要件が定められています。
要件を正確に把握しないまま算定すると、根拠不足として査定対象になりやすくなります。
特に算定条件が複雑な項目や、施設基準が関係する点数は注意が必要です。
知識のアップデート不足が、意図しない減点につながるケースも少なくありません。
病名と診療内容の不整合
算定した診療内容と、レセプト上の病名が一致していない場合も査定の原因になります。
病名の付け忘れや選択ミスにより、診療の必要性が伝わらないことがあります。
審査側は病名と行為の整合性を重視するため、軽微なズレでも指摘されがちです。
診療内容を正確に反映した病名登録が重要です。
摘要欄・コメント不足
特例算定や判断を要する診療行為では、摘要欄やコメントの記載が不可欠です。
説明が不足していると、妥当性が確認できず査定される可能性が高まります。
「なぜ必要だったのか」を簡潔に補足するだけでも、審査結果は変わります。
記載省略が常態化している場合は、運用の見直しが必要です。
算定回数・併算定ルールの誤り
算定回数の上限超過や、併算定不可項目の同時請求もよくある原因です。
複数のルールが絡む項目では、人的チェックだけでは見落としが起こりやすくなります。
特に月をまたぐ算定や、継続治療の回数管理には注意が必要です。
ルールを仕組みで管理することが、再発防止につながります。
査定や返戻が原因で受けることになる個別指導とは?

レセプトの査定や返戻が一定数を超えて発生している場合、医療機関は審査・指導の対象として注視されます。
その中でも、特に問題があると判断された場合に行われるのが「個別指導」です。
個別指導は単なる事務確認ではなく、診療内容や算定の妥当性そのものが問われる場となります。
なぜレセプト状況が個別指導につながるのか、その背景を整理します。
査定・返戻が多いクリニックが注視される理由
査定や返戻が多いクリニックは、算定ルールへの理解や運用体制に問題がある可能性が高いと判断されます。
特に継続的な発生は、偶発的ミスではなく構造的な課題と見なされやすくなります。
審査機関や行政は、診療報酬の適正な運用を重視しており、数値データから傾向を把握しています。
その結果、個別指導の対象として選定され、詳細な説明や改善対応を求められることになります。
個別指導を防ぐためにクリニックが取るべき対策

個別指導は突然実施されるものではなく、日常のレセプト運用の積み重ねによってリスクが高まります。
日頃から対策を講じておくことで、指導対象として選定される可能性を下げることが可能です。
- レセプトチェック体制を整える
- 算定ルールを定期的に見直す
- アウトソーシングを活用して属人化を防ぐ業務フローを作る
ここでは、実務に落とし込みやすい3つの対策を解説します。
レセプトチェック体制を整える
査定や返戻を減らすためには、請求前のチェック体制が不可欠です。
ダブルチェックや役割分担を明確にすることで、人的ミスを仕組みで防ぐことができます。
チェック基準を文書化し、誰が見ても同じ判断ができる状態を作ることが重要です。
属人的な確認に頼らない体制が、個別指導リスクの低減につながります。
算定ルールを定期的に見直す
診療報酬の算定ルールは定期的に改定され、解釈が変わることもあります。
過去の運用を続けていると、知らないうちに不適切算定となる恐れがあります。
定期的な勉強会や情報共有を行い、院内で最新ルールを把握することが大切です。
ルール理解の差を放置しないことが、安定した請求につながります。
アウトソーシングを活用して属人化を防ぐ業務フローを作る
特定のスタッフにレセプト業務が集中している場合、退職や欠勤が大きなリスクになります。
アウトソーシングを活用することで、第三者の視点を取り入れたチェック体制を構築できます。
業務フローを外部と共有することで、院内業務の標準化も進みます。
結果として、ミスの再発防止と業務の安定化が期待できます。
アウトソーシングを活用してレセプトチェックを行うメリット

アウトソーシングによるレセプトチェックは、院内リソースを補完する有効な手段です。
専門知識を持つ外部スタッフが確認を行うため、算定精度の底上げが期待できます。
チェック業務の負担を軽減しながら、返戻・査定リスクを抑えられる点が大きなメリットです。
| メリット | 内容 | 医療機関にもたらす効果 |
|---|---|---|
| 算定精度の向上 | 専門知識を持つ外部スタッフが最新の算定ルールに基づきチェックを実施 | 返戻・査定の減少、診療報酬の取りこぼし防止 |
| 業務負担の軽減 | チェック業務を外部に任せることで院内作業量を削減 | 残業削減、スタッフが患者対応やコア業務に集中できる |
| 属人化の防止 | 特定スタッフに依存せず、標準化された手順で業務を実施 | 退職・休職時のリスク低減、引き継ぎ負担の軽減 |
| 安定したチェック体制 | 複数人によるチーム体制で継続的にレセプトを確認 | 業務が止まらず、常に一定品質を維持できる |
| 返戻・査定リスクの抑制 | 第三者視点による確認で見落としを防止 | 監査・個別指導のリスク低減 |
| 少人数体制でも導入可能 | 院内に専任担当を置かずに運用できる | 小規模クリニックでも無理なく導入可能 |
| コスト管理のしやすさ | 人件費ではなく業務委託費として管理 | 固定費を抑え、変動費として柔軟に調整できる |
少人数体制の医療機関でも導入しやすい方法として注目されています。
アウトソーシングを活用して個別指導を未然に防ごう!

査定や返戻を放置すると、いずれ個別指導という形で大きな負担となって返ってきます。
アウトソーシングを取り入れることで、日常業務の中でリスクをコントロールすることが可能です。
院内だけで抱え込まず、外部の力を活用しながら安定したレセプト運用を目指しましょう。
なお、クラウドクリニックは在宅・訪問診療をおこなう医療機関をサポートするアウトソージングサービスを提供しています。
医療事務不足でレセプトや書類作成などの業務負担に悩みをお持ちの医療機関はお問い合わせください。
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