訪問看護のオンコールの課題とは?当番中の過ごし方や注意点、課題の解決策を詳しく紹介!
公開日: 2024.08.06
更新日: 2025.04.10

「訪問看護のオンコールの課題と解決策が知りたい」「訪問看護のオンコール時の過ごし方や注意点は?」
訪問看護のオンコールについてこのような悩みを抱えている訪問看護ステーションや訪問看護ステーションは多いのではないでしょうか。
オンコールは患者の体調急変に対応できるメリットがある反面、看護師には大きな負担がかかります。
本記事では、訪問看護のオンコールの過ごし方や注意点を紹介します。
また、オンコールによる看護師への負担や訪問看護ステーション・訪問看護ステーションの課題の解決策も紹介するためぜひ参考にしてください。
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訪問看護のオンコールの現状

近年、高齢化に伴う看護需要の高まりにより訪問看護を行う訪問看護ステーションや事業者が増加しています。
厚生労働省が行った訪問看護に関する実態調査では、日本国内において訪問看護を行う事業者は平成24年を境に年々増加していることが報告されました。

(引用:厚生労働省「訪問看護資料」)
また、同調査によると訪問看護を行う事業者のうち86%がオンコールを導入しています。
厚生労働省の調査結果からも国内では訪問看護のニーズが高まり、多くの事業者がオンコールを導入している現状にあることがわかります。
オンコールの対応方法
オンコールの対応方法は訪問看護ステーション・訪問看護ステーションによっても異なりますが以下の対応方法が一般的です。
まずは患者へオンコール専用の電話番号をお伝えし、体調に変化がある場合や不安に思うことがある際にご相談いただくよう伝えます。
訪問看護ステーション・訪問看護ステーションでは患者からのオンコールに対応できるように担当者を割り振り、スケジュールを組んでいきます。
オンコールを担当する看護師は基本的には自宅で待機し、患者からのオンコールがあれば電話にでて対応を行います。
また患者の様子を確認して出動の必要があれば患者宅を訪れて看護を行います。
オンコールの待機人数
一般社団法人全国訪問看護事業協会の訪問看護における24時間対応体制に関する調査では、一日あたりの電話当番担当数について「1人」が最も多く、その割合が71.9%であったことを報告しています。
(参考:一般社団法人全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査」)
よって、多くの事業所ではオンコールの電話対応や出動は、当番の看護師が1人で全てを対応しなければなりません。
オンコールは待機人数が少ない分、看護師は1人でも患者へ適切な看護を提供できるようスキルを高めておくことが求められます。
訪問看護におけるオンコール待機中の過ごし方と注意点

オンコールの当番の過ごし方として以下の2パターンを紹介します。
- 平日のオンコール
- 休日のオンコール
各パターンの待機中の注意点も紹介するため参考にしてください。
平日オンコールの場合
平日は、朝から昼にかけては通常通り訪問看護ステーションで業務を行います。
多くの訪問看護ステーションでは日中帯のオンコールは事務所で緊急電話を取り、管理者が対応しています。
そのため、訪問看護ステーションの業務終了後から夜間のオンコールを担当します。
オンコールの担当者は他の看護師と同様に訪問看護ステーションから自宅へ戻り、そのまま自宅でオンコール待機を行います。
平日のオンコール待機中は基本的には自由に過ごすことができますが、電話対応や緊急訪問に備え、飲酒をしてはいけません。
また、オンコール用携帯電話の着信を確認できるように、入浴時や就寝時も肌身離さず電話を持っておく必要があります。
休日オンコールの場合
休日のオンコールも当番は平日のオンコールと同じように電話対応や出動ができるように準備しておく必要があります。
ただし、24時間ずっと自宅にいなければならないということはなく、買い物や用事で外出しても構いません。
しかし、いつ電話対応や出動があるかわからないため、外出時はオンコール用の携帯電話を身に着けて行動する必要があります。
また、出動の際にすぐに患者宅を訪問できるように、休日であっても自宅近くで過ごさなければいけないことが注意点です。
緊急時にすぐに対応できるよう、遠出や飲酒は控えてください。
訪問看護のオンコールにおける看護師の負担

オンコールは、患者への医療サービスの充実のために重要な役割を果たしますが、看護師にとっては大きな負担となります。訪問看護のオンコールが負担となる理由は以下の通りです。
- 休んだ気にならない
- 責任の重さ
- 出動があっても翌日出勤の場合がある
看護師がオンコールを負担に感じる理由をそれぞれ確認していきましょう。
休んだ気にならない
自宅でのオンコール待機中に電話がきた場合、必要があれば出動して看護を行わなければなりません。
場合によっては患者の体調急変で生死に関わる対応を求められます。
そのため、看護師は常に緊張状態で自宅待機しなければなりません。
このように自宅にいても緊張状態が続いており、休んでいる気がしないことが看護師の負担の原因です。
責任の重さ
多くの訪問看護ステーションではオンコール待機は1日あたり1名の看護師で対応しています。
そのため、オンコールにより出動がある際も看護師1人で患者宅に行かなければなりません。
患者の体調急変の場合、1人の看護師が全ての対応をミスなく行わなければならず、責任の重さが大きな負担となるのです。
出動があっても翌日出勤の場合がある
訪問看護ステーションで勤める看護師の出勤スケジュールはあらかじめ決められている場合がほとんどです。
そのため、オンコールにより夜間の出動があったとしても、翌日は通常通り出勤して仕事をしなければならないこともあるでしょう。
オンコールの出動により夜間に十分な睡眠を取れずに翌日仕事を行わなければならないため、身体的にも負担が大きくなるのです。
訪問看護のオンコールで訪問看護ステーションが抱える課題

オンコールは看護師のみの負担だけでなく、訪問看護ステーションにおいても課題となります。
オンコールによって訪問看護ステーションが抱えやすい課題は以下の2つです。
- 看護師の離職を招くリスクが高まる
- 看護師の採用が難しくなる
それぞれの課題の詳細を確認していきます。
看護師の離職を招くリスクが高まる
オンコールでの出動回数が多い訪問看護ステーションでは、看護師の身体的・精神的ストレスが増加します。
その結果、過度なストレスから看護師の離職を招く可能性も高まります。
また、看護師の人数が少なくなれば、その分残された看護師に業務を分担しなければなりません。
そのことがさらなる看護師の離職につながる恐れがあるのです。
看護師の採用が難しくなる
オンコール体制を取り入れる訪問看護ステーションは看護師の採用がうまくいかないケースがあります。
オンコールは看護師の身体的・精神的なストレスとなります。
そのため、求人を出してもオンコールがある訪問看護ステーションにはそもそも応募がこないケースもあるのです。
オンコール体制を導入すると採用面で悪影響が出る可能性がある点も訪問看護ステーションが抱える課題といえるでしょう。
代行サービスを利用することで訪問看護ステーションのオンコールの負担が解消できる

オンコールは患者へ手厚い医療を提供できる反面、看護師や訪問看護ステーションにとって負担や課題を抱える原因となります。
オンコールによる負担解消には、オンコール代行サービスの利用が最適です。
訪問看護ステーションのオンコール業務を委託することで、訪問看護ステーションに勤める看護師の負担を解消できます。
また、訪問看護ステーションとしても働きやすい職場環境を整えられるためオンコールによる課題の改善につながるでしょう。
訪問看護のオンコールに関するよくある質問

オンコール手当の相場はいくらですか?
オンコール手当は職種によっても手当が異なります。一般的なオンコールの手当は以下の通りです。
職種 | オンコール待機1回あたりの手当相場 |
医師 | 10,000〜30,000円 |
看護師 | 1,000〜3,000円 |
事務スタッフ | 1,000〜2,000円 |
また、出動がある場合は出動手当がプラスで支給される場合もあります。
ただし、オンコールを担当した時の手当は、訪問看護ステーションや出動回数によっても異なるため、目安として参考にしてください。
オンコールで電話対応をした場合、必ず訪問しなければなりませんか?
オンコールで電話が鳴ったからといって、必ず訪問しなければならないわけではありません。
オンコールで電話が鳴ったらまずは患者の症状を詳しく確認してください。多くの場合は患者の家族からの相談に対応するだけで完了します。
患者の症状を聞いたうえで、必要時のみ出動が求められます。
訪問看護のオンコールでの出動は月に何回ぐらいありますか?
公益社団法人日本看護協会医療政策部が行った調査によると、オンコール待機中の看護師が出動した回数は1~2回が 41.0%で最も割合が高く、次いで「0回」(33.9%)と続きます。また、平均出動回数は 1.6 回であり、1か月あたりの出動回数は0〜2回が74.9%を占めています。
(参考:公益社団法人日本看護協会医療政策部「訪問看護実態調査」)
このように、訪問看護のオンコールの出動はほとんどないことがわかります。
ただし、オンコールによる出動はいつ訪れるかわからないためいつでも出動できる準備をしておく必要があります。
オンコール体制を整えて働きやすい職場環境を整えよう!

訪問看護のオンコールは患者が安心して生活を送るためになくてはなりません。
しかしながら、オンコールは訪問看護ステーション・訪問看護ステーションで働く看護師に大きな負担を与えます。
そのため、訪問看護でオンコールを導入する場合は、看護師の負担に配慮した体制を整えることが大切です。
看護師が働きやすい職場環境を整えていきましょう。
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