365日24時間、質の高い医療を提供~ファストドクターが「断らない」在宅医療を支える~
公開日: 2025.04.30
更新日: 2025.04.30

大阪府吹田市で「訪問診療」や「訪問リハビリ」の在宅支援サービスを提供している千春会たなのファミリークリニック。当法人の理念である「良質な医療・看護・介護の提供」のもと、どんな依頼も断らない姿勢を大切にしています。
現在は、ファストドクターの夜間・休日往診代行サービスを活用し、365日24時間対応で、訪問診療のサービスを提供。
往診へのスピード感や医師の対応にも満足しており、「ファストドクターがあるからこそ、医師1人体制でも、負担なく運営を続けられている」とのことです。
今回は、院長である棚野博文先生に、ファストドクターを選んだ理由や導入後の変化など、さまざまなお話を伺いました。
(聞き手:ファストドクター在宅事業本部事業推進部 マーケティンググループ グループ長百枝嵩裕氏)
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「断らない」「フットワークの軽さ」「任せて安心」。千春会たなのファミリークリニックが信頼されるクリニックであるために
Q.千春会たなのファミリークリニックで提供しているサービスについてお聞かせください。
棚野先生:
当院は、訪問診療・訪問リハビリ、併設施設の中でデイケアといった、在宅支援サービスを提供しているクリニックです。デイケアサービスでは、「通常型」と「短時間機能訓練特化型」の2種類を展開し、利用者さまのニーズに応じた支援を行っています。
また、訪問診療・訪問リハビリのサービスは、どちらも職員1名体制で対応しています。
現在、訪問診療の利用者は月あたりおよそ120〜130名、往診件数が月250件ほど、訪問リハビリは15件程度です。
Q.千春会たなのファミリークリニックの強みを教えてください。
棚野先生:
これまで私は小児外科を専門とし、栄養診療にも携わっていました。さらに、外科・消化器外科・小児外科・呼吸器外科などを中心に、内科・小児科・整形外科・皮膚科といった多岐にわたる診療の経験があります。
こうした幅広い医療分野での経験を生かし、在宅診療における多様なニーズに幅広く対応できることが、当院の大きな強みだと考えています。
実際に、当院では乳幼児から小児・学童期の子どもたちから、成人や高齢者、精神疾患をお持ちの方まで、年齢や背景を問わず診療を行っています。
また、重症心身障害児の施設でも勤務経験があることから、障害を持つお子さんへの対応も可能です。
Q.どのような理念でクリニックを運営されているのでしょうか。
棚野先生:
当院の母体である医療法人社団千春会が「地域の患者・利用者の自立を支援し、良質な医療・看護・介護を提供する」「住民の健康増進と地域社会の発展に寄与する」との理念を掲げております。そのため、当院もその理念に沿って、運営をしています。
また、当院は訪問診療に特化したクリニックであるため、それに合わせた独自のキャッチフレーズも掲げています。
それが「断らない」「いつでも対応するフットワークの軽さ」「任せて安心、頼れる訪問医院」です。
この姿勢を大切にしながら、日々の診療に取り組んでいます。
Q.独自で設けているキャッチフレーズへの想いについて教えてください。
棚野先生:
当院では、患者さんからの診療の要望に対して、基本的には断らないようにしています。診療を断られることは、患者さんにとって何より困ることだからです。
もちろん、どうしても専門的な医療が必要で、対応が難しい場合もありますが、開院からこれまでの6年間でお断りしたのはCART(腹水濾過濃縮再静注法)を希望された1件だけです。
また、訪問診療ではスピード感も求められるため、「いつでも対応するフットワークの軽さ」も大切にしています。急を要する状況もあることから、依頼があれば、可能な限りその日のうちに伺うようにしています。
時には、症状が急に悪化して本来は入院が必要な状況でも、ご家族の「できれば自宅で看たい」要望にも迅速に応えています。
そして、「任せて安心、頼れる訪問医院」というキャッチフレーズに関しては、ファストドクターのサポートがあるおかげで、医師1人でも24時間体制の診療が可能になり、患者さんにとって安心できる診療体制を構築することができていると感じています。
「断らない」クリニックであり続けるために。外部連携の必要性
Q.ファストドクターを導入した理由やきっかけは何でしたか?
棚野先生:
当初は、24時間365日、夜間や休日も含めて、医師である私1人で対応していました。しかし、医師1人で続けるには、体力的にも精神的にも限界があり、外部の手を借りたいと考えるようになったからです。
開院当初は、利用者数もそれほど多くなかったため、ある程度対応できていました。しかし、ありがたいことに徐々に患者さんが増え、だんだんと1人で対応することが難しくなりました。
中でも特に困ったのが、患者さんからの問合せが時間的に重なってしまったときです。
同時に複数の対応が必要になると、どちらかを断らなければいけませんが、それは当院の理念でもある「断らない」ことに反し、サービスの質を大きく損なうことにもつながってしまいます。こうした課題を解決するためにも、外部サポートの導入を検討しました。
地域連携?大手グループ?ファストドクターを選んだ「決定的な理由」
Q.ほかにも外部サポートのサービスはあるかと思いますが、ファストドクターを選んだ理由は?
棚野先生:
診療の質を落とすことなく、自身の精神的・肉体的な負担を軽減したいという希望を実現できると感じたのが、ファストドクターでした。
往診やオンコールの代行サービスについては、訪問診療に携わる医師同士が集まる学会や研究会などで、情報交換をする機会も多くあります。
実際、ファストドクター以外にも、地域の医師同士でコミュニティを作って代理診療を行うケースや、大手グループに加入してサポートを受ける方法など、さまざまな選択肢の話を聞きました。
しかし、これらの形態では、代理診療時の医療情報の共有や個人情報の取り扱い、コスト、診療責任の所在などに課題を感じていました。また、大手グループ傘下に入る選択肢は、母体法人のある当院にとって制度上の制約もあり、難しかったです。
その点、ファストドクターは、医療の質を落とさず、情報管理や連携体制の面でもスムーズに活用できると感じました。
そうした理由から、当院の法人に相談のうえ、導入を検討することとなりました。そして、現在は、ファストドクターに時間外と休日夜間のオンコール・往診・看取りも含めて対応していただいています。
「費用は?」「質は大丈夫?」導入前の不安、正直に話します
Q.導入前には不安もあったかと思いますが、実際に導入してみてどうだったかお聞かせください。
棚野先生:
導入にあたっては、費用面とサービスの質について不安がありました。
いくら便利なサービスでも、費用が大きすぎては運用が難しくなります。実際に導入後は、費用に関しては、法人側で一括して管理していますが、現時点では運用が可能な範囲だと聞いています。
サービスの質については、「どんな先生が来るのか」「対応が中途半端にならないか」といった不安がありました。ですが、これまで患者さんから不満の声を聞いたことはなく、今では安心してお任せしています。
スピード感についても評判はよく、「そんなに待たずに来てもらえた」という声も伺っています。
もちろん、これまで長く患者さんを診てきた医師でなければ難しい対応もあります。ご家族への配慮など、長い関係性があってこそ分かることもあるので、同じ水準で対応するのは簡単ではありません。
Q.看取りもファストドクターが対応しているとのことですが、実際に患者様からどういったお声がありましたか?
棚野先生:
看取りに関しても、ご家族には「不安はなかったか」などを都度確認していますが、今のところ大きなトラブルもなく、安心してご利用いただけていると感じています。
基本的には私自身が対応するようにしていますが、例えば夜間に容体が急変し、すぐに診てほしい場合や、土日を挟んで対応まで時間が空いてしまうようなケースでは、ファストドクターにお願いすることがあります。
訪問診療の「24時間対応」を支える仕組み。ファストドクターの役割
Q.ファストドクターを導入して、精神的や体力的な負担は変わりましたか?
棚野先生:
はい、随分と変わりました。正直、ファストドクターの運用がなければ、今の体制を続けることは難しかったと思います。やはり、1人で24時間365日対応し続けるのは現実的ではありません。
とはいえ、患者さんの立場からすれば、どんな時でも対応してほしいというのが当然の思いだと思いますし、実際に訪問診療の契約には「24時間365日対応」が含まれています。
夜間も対応する在宅医療の仕事では、外部委託の仕組みは絶対に必要だと感じていました。
そんな中でファストドクターとのご縁があり、導入に至ったのですが、本当に助かっています。ファストドクターがなければ、当院は6年目を迎えることはできなかったと思います。
Q.事務員の方から見て、ファストドクターが導入されて働きやすくなりましたか?
中村さま:
働きやすくなりました。最も大きな変化は、祝日に休めるようになったことです。
ファストドクターを導入前は、祝日に事務員が1人出勤する必要がありましたが、導入後は休みがとりやすくなりました。スタッフの離職もなく、よい環境で働けていると思います。
クリニックの持続可能性を高める。ファストドクターという選択肢
Q・最後に、ファストドクターの導入を考えている方へのメッセージをお願いします。
中村さま:
ファストドクターを導入したことで、安心して休めるようになると感じています。
また、当院は「在宅療養支援診療所」(在支診)の基準を取っていますが、医師1人体制のため、機能強化型在宅療養支援診療所になることは不可能です。
一方で、このようなクリニックのために加算制度が設けられており、算定には過去1年間の緊急往診の実績が10件以上と在宅看取りの実績4件以上が必要とされています。
これまでは、医師1人ではその要件を満たすのが難しかったのですが、ファストドクターを導入したことで加算が可能となり、コスト面でもメリットを感じています。
棚野先生:
導入を検討しているクリニックにとっては、費用やサービス内容などが気になるところかと思います。
しかし、実際に導入してみると、クリニックの規模にもよりますが、それほど高いハードルではないと感じました。何よりも職員の福利厚生が大きく改善されますので、気になる際は、ぜひ一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
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